ダブルアップコーチングXIX - 金沢市・野々市市・白山市の塾なら東大セミナー
2019.11.05保護者通信

ダブルアップコーチングXIX


みなさんこんにちは。

東大セミナーの大木です。

いよいよ統一テストも間近に迫り、

中3生は志望校ボーダーラインクリアに向けて

最後の追い込みをしていることでしょう。

 

「基礎基本の徹底」が最も大切ですので、

返し縫記憶法による知識整理や、

時間計測を行っての計算演習など、

確実に得点を重ねていける学習を

心がけて下さい。

 

さて、今回のコラムでは、

昨今教育業界でも話題の中心にある

「コーチング」についてお伝え致します。

 

 

 

1 ティーチングとコーチング


 

指導において、教える側が担う役割には、

大きく分けてティーチングとコーチング

の2種類があります。

 

ティーチングとは、

いわゆる「教務指導」のことで、

受験学習のサイクルである

「概念理解」「問題演習」

「定石暗記」「過去問演習」のうち、

「概念理解」を補助する役割のことです。

先生が行う授業などがこれにあたります。

 

コーチングとは、

「自発的行動を促進するコミュニケーション」

と定義することができ、

生徒自身の「自走力(自ら考え、行動する力)」を

育成していく役割のことです。

 

目標達成までのルートを

事実として提示したうえで、

その差分を埋めていくためのトレーニング手段や

その実行スケジュールについて、

生徒自身に考えさせ

実行できるようにする指導が

これにあたります。

 

 

 

2 教育観の変容


 

これら二つの役割は、

二項対立的概念ではなく、両方必要なものです。

 

しかし現実には、

これまではティーチングに重心を置くことが、

教育の常識として考えられてきました。

 

大教室で行われる大学の講義などを

イメージして頂ければ

わかりやすいかと思います。

 

このような従来の教育観を変容させ、

「主体的で対話的で深い学び」を

実現していくためには、

これまであまり重要視されていなかった

コーチングをより重点的に

実施していく必要があります。

 

知識技能のみを必要とする活動が

人の役割から外れていく時代だからこそ、

自ら考え判断する力を

育成していかなければならないのです。

 

とは言っても、

もちろん知識技能の修得が

必要なくなるわけではなく、

むしろ自ら考え判断する力を

修得するにはこれまで以上に

確かな知識技能を修得することが必要です。

 

 

 

3 コーチングを実現するために

  必要なこと


 

このように、

これからの時代を生きるこどもたちは、

これまで以上に多くの知識技能を修得し、

それらを必要条件として

思考力・判断力・表現力や

主体性・多様性・協働性といった

学力を修得していかなければなりません。

 

しかし、

当然ながら学習に充てられる時間は有限です。

 

したがって、このような限られた時間の中で、

教育現場でコーチングを実現するためには、

ティーチングの生産性を向上させ、

そこにかけていたリソースを

余剰させる必要があります。

 

そしてそのリソースをコーチングに充て、

子どもたちの学力を

養成していかなければなりません。

 

ティーチングの生産性を向上させる手段としては、

映像授業やICTツール、AI学習法など

様々な手段が登場してきています。

 

e-learning[1]に始まり、

Adaptive learning[2]を経て、

現在ではBlended learning[3]

最も新し手法として注目されており、

世界規模ではEdtech[4]

教育業界の主流になりつつあります。

 

しかし、このような議論を進めるうちに、

ティーチングの生産性を

向上させる手段をどれにするかという

議論に偏ってしまい、

余剰させたリソースを活用して

どのようにコーチングを実現していくかという

本来の目的を

見失いがちになっているのも事実です。

 

様々なコンテンツがあふれているからこそ、

それらを活用してどのように

知識技能以外の学力の要素を養成していくかを

真剣に考えていかなければなりません。

 

 

 

4 東大セミナーが

  目指すコーチング


 

東大セミナーはコーチング塾として

生徒の成績を向上させる

教育の在り方を模索し続けており、

様々な教育機関の協力も得て、

新しい教育の在り方を提供し続けています。

 

そしてその手法は現在も時代の変化に合わせて

日々アップデートしています。

 

共通テスト導入年度の来年は

これらの指導方法についても一新し、

皆様に共有していく予定です。

 

保護者会等を通して皆様と共に

これからの時代を生きるお子さまの教育について

考えていきたいと思いますので、

宜しくお願い致します。

 

 

 


[1] 映像授業やICTコンテンツなど、情報技術を用いて行う学習のこと。

[2] いわゆる適応学習。AIを活用して、一人ひとりに合った学習内容を提供する。

[3] e-learningやAdaptive learningに従来の集合学習を併用し、「人」を学習の場に組み込む学習方法。

[4] Educationとtechnologyを組み合わせた造語。教育にイノベーションを起こす新たなビジネス領域として注目されている。

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【記事監修者】塾長 柳生 好春


1951年5月16日生まれ。石川県羽咋郡旧志雄町(現宝達志水町)出身。中央大学法学部法律学科卒業。 1986年、地元石川県で進学塾「東大セミナー」を設立。以来、38年間学習塾の運営に携わる。現在金沢市、野々市市、白山市に「東大セミナー」「東進衛星予備校」「進研ゼミ個別指導教室」を展開。 学習塾の運営を通じて自ら課題を発見し、自ら学ぶ「自修自得」の精神を持つ人材育成を行い、社会に貢献することを理念とする。

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