皆さんこんにちは。東大セミナーの篠原です。
7/28(金)~7/30(日)にかけて、東大セミナーでは小6~中3生を対象に夏期オンライン合宿を実施しました。
1日目には、現役東大生の西岡壱誠先生、布瀬川天馬先生よりZoomで「受験合格の秘訣」についてお話がありました。
今回の記事ではその内容をご紹介いたします。
目次
まずは現役東大生の西岡先生、布瀬川先生について簡単にご紹介します。
西岡先生、布瀬川先生共に漫画の「ドラゴン桜」のように逆境を乗り越えて東大合格を果たしています。西岡先生は偏差値35から、どうすれば成績が上がるのかを徹底的に考え抜き、2浪で東大合格を果たしました。布瀬川先生は世帯年収300万円の家庭に生まれ、予備校代を賄うために、週3でアルバイトしながら予備校に通い、1浪で東大合格を果たしました。
更に、西岡先生は人気漫画「ドラゴン桜2」(講談社)の編集や、2021年に放送されたドラマ日曜劇場「ドラゴン桜」(TBS 系)の脚本監修(東大監修)を担当されました。
そんな逆境を乗り越えた先生だからこその、生徒目線に立った「受験合格の秘訣」を聞くことができました。
皆さんが勉強をやる目的は何でしょうか?
勉強をする理由は、頭が良くなるためです。では、普段行っている勉強で頭が良くなっているでしょうか?
西岡先生は、偏差値35から1日12時間も勉強して成績を上げました。しかし、あるタイミングで成績が上がらなくなりました。このとき「意味がない勉強をしていても仕方がない」ということに気がついたそうです。
勉強において大切なのは、自分が勉強したことを再現できること。「再現する」とは、パッと紙を渡されて、その紙に勉強した内容を紙に書けるかどうかということです。また、「昨日キミが勉強した内容から問題を作ったから、これを解いてみて」と言われて、全問正解できるかどうかということです。
受験に合格できるのは、限られた時間内により多くの問題に正解した人です。「勉強した時間の長さ」で合格不合格が決まるのではなく、「勉強した内容を適切にアウトプットできるかどうか」が合格不合格を決めるのです。ですので、勉強では授業を受けたり教科書を読んだりするだけではなく、問題を解いたり、人に説明したりしてアウトプットをすることが重要です。
そして、総合模試であまり点数が取れていなかったところや、テストで解けなかったことを解けるようにするという、「できなかったところ」を「できる」ようになるためのアプローチも大変重要です。勉強においては「できることを増やす」だけではなく、「できないことに向き合い、できるようにする」ということをしないと、成績は上がらないのです。
自分ができないことに向き合うことは精神的にしんどいことです。そのしんどいことにアプローチするときに、どういう風にメンタルを保つか、工夫することも重要です。
西岡先生から生徒へ「昨日の勉強は上手くいった?」という質問がありました。各々、自分の勉強が上手くいったかどうかをチャットに投稿します。
生徒からは「集中力が続かなかった……」「問題が全然解けなかった……」「予定どおり進められなかった……」など色々な意見がチャットで投稿されました。
さて、この「勉強が上手くいったかどうか」は、どういう基準で判断すれば良いのでしょうか?
受験勉強が上手くいったか上手くいかなかったかを判断する基準は、「自分が受験で合格するための得点を取るために、一歩前に進めたか、進めなかったか」。受験において最も大切なのは「志望校に合格すること」。だからこそ、集中しているかどうかや、勉強時間の長さよりも、合格点に近づくことができたかどうかが一番重要なのです。
受験合格に必要な点数まであと100点足りなかったとして、毎日「+2点得点する力」を身につけていけば、いつかは受験合格に必要な点数を取る力が身につきます。最終的に受験までに合格点を取る力が身についていれば、例え勉強時間に集中できなかったとしても、予定どおり勉強を進められなかったとしても、何も問題は無いのです。
では、あなたはどうやって「受験合格に必要な力」を身につけますか?例えば、国語、英語、数学(算数)の次のテストでそれぞれ何点ぐらい取りたいですか?そして、その理想の点数を取るためには、どんな勉強をすれば良いですか?
自分の理想を具体的にイメージして、それに向かって一歩踏み出すということが大切です。また、目標の中に数字が入っていると尚良いでしょう。例えば、「テストで良い点を取りたい」という目標があったとします。でも、理想の点数は人それぞれ違います。60点が理想なのか、80点が理想なのか、100点満点が理想なのか……。目標を、具体的な数字として表現できると、自分が今目標達成できているかどうか、目標までにどれだけ足りないのかが明確になります。
志望校の過去問を見て「うわー、難しいな」と思うこともあるでしょう。でも、入試に出てくる問題は、全部解けなくとも合格できるのです。
何故なら、全問正解ではなくとも合格点を取ることはできるからです。普段のテストと入試で違うのは、「解かなくても合格点が取れる問題があること」「時間を意識しないといけないこと」です。
西岡先生が東大に落ちた時は、数学の四角1が難しくて、ずっと解いていたそうです。しかし、四角2を見てみると簡単だったそうです。この場合、四角1を飛ばして四角2に時間を割いていたら、もっと得点できたかもしれませんよね。受かった年は、まず問題を全部みて、解けそうな問題を時間を決めて解いたそうです。
布瀬川先生も「100点満点を目指すのではなく、80点を目指す」と最初から目標の得点を決めていたそうです。そして、「難しい問題は飛ばして、一番最後に解こう」と後回しにし、解けるものから先に解いたそうです。
受験勉強では「解ける問題を増やすこと」が大切ですが、受験本番は「解ける問題から解いていくこと」が大事なのです。
受験は、「今勉強した内容が問題として出てきたときに、解けるか解けないか」の勝負です。そして、問題を解いて答え合わせしているときは、勉強した内容が一番記憶として定着しやすいときです。
参考書の重要なキーワードに緑色のマーカーを塗って、赤シートで覆うと緑色の部分が黒くなり、マーカーを引いた箇所が覚えられているかどうか確認できます。また、赤シートと赤ペンは必ず有効活用してノート作りをしましょう。重要だなと思う箇所を赤ペンで書けば、ノートが一問一答集のようになります。
さらに、自分で「今勉強している内容は、どういう問題になるだろう」と意識して勉強を進めることで、勉強の精度を上げることができます。「自分だったら、こういう問題が出されたら困るな」という問題を作るのも効果的です。
最後に、西岡先生の東大受験のエピソードを聞くことができました。西岡先生は2浪目の受験のとき、緊張のあまりトイレで吐いてしまったそうです。精神的に厳しい状況だったのですが、いざ試験問題を前にすると、「次の試験は数学だな。数学は大問が4つあるだろうから、四角1は10分ぐらいで解いて、四角2が難しかったら先に四角3を解いて……」と、問題の解き方をシュミレーションできたのだそうです。そうすることで、「じゃあ大丈夫だろう」と、自信をもって試験に臨むことができたそうです。
「夏期特別入試」に参加してくれた生徒は、試験当日、自分がどういう風に立ち回れば良いかを経験できました。受験本番でも、「自分はこの時間、こういう風に行動しよう」とシュミレーションできるかが大事なのですね。
緊張したとしても、難しかったとしても、大丈夫です。試験ではみんな緊張しています。「難しい問題が出たらどうしよう」と思ってしまうこともあるかもしれません。でも、「自分が難しいと思う問題」はみんなにとっても難しいのです。「難しい問題が今年は出たんだな」ぐらいの話なのです、とのことでした。
布瀬川先生からもこんなお話がありました。緊張することはいいことだと思うんです。緊張する=「相手の力と自分の力が五分五分だとわかっている」ということです。そのレベルになるまで戦えるようになってきたということです。
そして、都会の子と地方の子との違いについてもお話がありました。都会の子と地方の子とで学力的な差はあまり無いが、情報の差があるとのことでした。都会には、身近なところから最新の受験情報が、入ってきやすい環境です。けれど、地方の場合はそういった情報を自分で取りにいかないと入ってきません。西岡先生や東大セミナーの先生を活用して、是非情報を集めてほしいとのことでした。
いかがでしたでしょうか。
今回は、夏期受験オンライン合宿での西岡先生、布瀬川先生のお話をベースに記事を作成させていただきました。
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