皆さんこんにちは。東大セミナーの篠原です。
今月のおススメ本は「100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集」です。
著者:福井県立図書館
出版社: 講談社
価格(税込):1320円
目次
1.最近笑いが足りていない人におススメの一冊
2.図書館を身近に感じられる
3. 「覚え違いタイトル集」はこれからも更新される
「『100万回死んだねこ』ありますか?」
「小説で、『おい桐島、お前部活やめるのか?』みたいなタイトルだったと思うんだけど・・・」
「カフカの『ヘンタイ』を借りたいんですが・・・」
このような書き出しで始まる本書。日々図書館のカウンターには本を探しに利用者が訪れます。本書は、図書館のカウンターに寄せられたタイトルの「覚え違い」をまとめたものです。それらの覚え間違いは、あなたを笑いの渦に巻き込むこと間違いなし。「おしい!」「そう覚えちゃう気持ちもわかる!」という共感もありつつ、やっぱりクスリと笑ってしまいます。
笑うことで、脳の記憶をつかさどる海馬という部位が活性化され、記憶力がアップします。また、アルファ波という脳波の増加でリラックスでき、意思や理性をつかさどる大脳新皮質の血液量が増え、脳が活性化するそうです。本書を読んで笑っているうちに、いつの間にかテストの点数が以前より良くなっていた……なんてこともあるかもしれませんね。
個人的に最も面白いと思った覚え間違いは、「ねじ曲がったクロマニョンみたいな名前の村上春樹の本」です(正しくは、村上春樹の『ねじまき島クロニクル』)。
また、正確な本のタイトルからかなりかけ離れていても、最終的に利用者の求める本を言い当てて下さっているところに、司書の方々の素晴らしい仕事ぶりを見て取れます。
私は本書を読む前までは、「図書館=自分で本を調べて探したり借りたりする場所、静かにしていなくてはいけない場所」というイメージがあり、あまりレファレンスサービスを利用することがありませんでした。
しかし、こんなにもたくさんの覚え違いに図書館の方々が対応してくださっているところを見ると、目当ての本が見つからなかったときに、これからはレファレンスサービスを利用してみようと思えました。(本書によると、福井県立図書館への相談は1日50~70件だそうです。私の想像以上にたくさんの方が図書館に本を探すための相談を寄せているのですね。)
図書館に対して堅いイメージを持たれていた方は、本書を通して少しやわらかいイメージに変えられることでしょう。
本書は福井県立図書館のホームページに掲載されている「覚え違いタイトル集」が元となっています。ホームページの「覚え違いタイトル集」はこれからも更新される予定ですので、「もっと覚え違いを知りたい」という方は、定期的に福井県立図書館のホームページをチェックしてみるのはいかがでしょうか?更にクスリと笑えるかもしれません。
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