皆さんこんにちは。東大セミナーの川本です。
今回は中学受験について、少しお話をしていきます。
石川県は、小中学生の全国学力調査では1位になることもある、学力上位県です。
それも私個人(県外出身者)としては、勉強のみを頑張るというより、
「学習だけでなく部活も課外活動も頑張る文武両道県」と感じています。
ただ、全国統一小学生テスト等の成績分布をみると、
「上位生は多くないが下位生も少なく、平均的に高い県」とも読み取れます。
結果的に、最上位・上位の小学生が、中学受験にて県外に進学するというケースもあります。
例えば、ラ・サール、北嶺、海陽学園(特別給付)、西大和学園、愛光などです。
とはいえ、家族揃って転勤…とはなかなかいかないもの。
そこで選択肢となるか否か、「寮」の有無が大きく影響することとなります。
実は上記5つの学校は、全て「学校が寮を運営している」という環境です。
今回は、この寮について、メリット・デメリット、また1つの選択肢を提案致します。
目次
(1)社会への第一歩として人間関係を学ぶことができる
人間は一人でできることに限界があり、何かを成し遂げるにはチームが必要です。
しかし、そこには人間関係という楽しさと煩わしさが同居するものが存在します。
こういったことを訓練できる環境として、寮は適しています。
ラ・サールの郷中教育のような先輩が後輩を指導する環境は、それぞれに成長の機会をもたらします。
もちろんその過程には、時として理不尽と感じることもあるかもしれませんが、
それは社会人とて同じこと。人生のどこで向き合うかを考えると、大きなメリットと言えます。
(2)感情や時間管理の面で自立できる
寮のルールがある以上、完全に自由とはいきません。
だからこそ、時間管理を必要に迫られるかたちで向き合う機会が生まれます。
また感情の管理においても、自分だけなく、同年代の仲間を支えるといった機会等を通して、
人を客観的に見ることができ、メタ認知に近いかたちで成長することができます。
(3)通学時間を大幅に削減できる
些細なことですが、最も重要なことでもあります。
原則、学校が運営する寮は学校敷地内、もしくは近くにあります。
通学時間は0分~15分程度。その分、余裕のできた時間を学習や成長の機会として利用できるのです。
これは大きいですね。
私は中高時代、片道15㎞自転車通学をしていました。往復2時間(30㎞)です。
2時間×250日×6年=3000時間(45,000㎞)
難関大学に合格する生徒の高校3年間での学校外学習時間が約4250時間と言われていますから、
この通学時間を学習などに回すことができていれば…と考えたくなります。
(1)寂しい
中高生において、家族は自分を支える大きな存在です。
よく1ヵ月程度で落ち着くと聞きますが、中にはそれを越えられない場合もあります。
(2)人間関係が崩れると…
家-部活-習い事-学校-友人といった、生徒の環境のうち、入寮すると大多数が同じ人間関係となります。
そのため、一度人間関係が崩れ、その変化に対応できないことになる場合も。
特に全寮制の場合や遠隔地の場合は、「退寮=退学」となることを意識しておかなければなりません。
一概に寮と言っても、学校によってその内容は異なります。
上記メリット・デメリットも、当てはまらない場合もありますので、以下項目を参考に、
必ず事前に調べるようにしてください。
① 全寮制か否か、入寮に際し選考があるか否か
② 個室か共同部屋か
③ 学校長期休み期間の管理体制、日曜日・祝日の食事と外出許可について
④ 洗濯などの家事はどこまで自分で行うのか
⑤ スマホやタブレット端末の管理体制
⑥ 学習時間の指導体制(質疑応答に対応する人はいるのか等)
⑦ カウンセリングなどのサポート体制
⑧ 寮から学校までの距離・所要時間
⑨ 保護者への報告や共有の頻度
⑩ 費用、及び特待生制度があるか否か
中学受験の面談を行う際、毎年必ず、特待生制度があるかどうかも含め「寮」についての質問を伺います。
傾向として首都圏の学校は寮が無く(自宅から通えることが前提)、地方の難関校に寮併設が増えています。
ただ、ほぼほぼ男子校で、女子校及び共学が少ないことも事実です。
そんな中、石川県にもシステムや設備の面で、上記項目を満たす学校が生まれました。
金沢学院大学附属中学校です。
こちらの寮「中学清鐘寮」は、寮を生活の場ではなく、「学びの場」と捉えておられます。
今年できた学校、寮のため設備も整っており、県内在住の方も多く入寮されています。
見学会も行われておりますので、興味のある方はぜひHPよりご確認ください。
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