「非対称な洞察の錯覚」について - 金沢市・野々市市・白山市の塾なら東大セミナー
2019.08.31保護者通信

「非対称な洞察の錯覚」について


 

昨今の難しい日韓関係の説明において

「非対称な洞察の錯覚」という

聞き慣れない言葉を専門家の指摘で知った。

 

「非対称な洞察の錯覚」とは、

「自分は相手のことをよく理解できているが、

 相手は自分のことをそれほど理解していない」

という思い込みのことであり、そこから

「自分は相手の考えを理解しているから

 相手のことを拒否してもいい」になり

「相手は自分の考えの一部でも

 理解できれば自分に同意するだろう」

となるようである。

 

これはいわゆる

「認知バイアス」といって、

推論や想像の偏りをいう。

 

韓国としては

「自分たちは日本のことをよく理解している、

 また日本がどう考えているかわかっている」が

「日本は韓国のことをよく理解していない」

となるらしい。

 

人に例えると、

相手に対して求めるものが多かったり、

何らかのコンプレックスがあったりすると

こういう歪みが起きやすいとのことである。

 

日本側もこの錯覚に陥っている場合があるとして

「韓国はなぜこんなことを言ってくるのか」

と感情的に反応したり

「韓国は変わらない」と思ったりするのは、

あくまでも日本の立場だからとする。

 

いくら正論であっても

それが機能するかどうかは

別問題という現実主義の考え方からすると

日本の対応も難しいものがあると実感する。

 

ここではどちらが正しいかということを

述べるつもりは全くなく、

ただ私たちの身近な人間関係の中にも

「非対称な洞察の錯覚」の

陥穽が常に潜んでいて

留意しなければならないと思う。

 

外見や表面的な言動で

その人をわかったつもりになるのではなく、

「他人は、どこまでいっても、

わからないことがある」

といった謙虚な姿勢が

人間関係を円滑にする上で

必要なのかもしれない。

 

 

*この文は、松岡由希子さんの訳文、

及びAbemaTV/「けやきヒルズ」の

インターネット上の情報に

全面的に寄っています。

 

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【記事監修者】塾長 柳生 好春


1951年5月16日生まれ。石川県羽咋郡旧志雄町(現宝達志水町)出身。中央大学法学部法律学科卒業。 1986年、地元石川県で進学塾「東大セミナー」を設立。以来、38年間学習塾の運営に携わる。現在金沢市、野々市市、白山市に「東大セミナー」「東進衛星予備校」「進研ゼミ個別指導教室」を展開。 学習塾の運営を通じて自ら課題を発見し、自ら学ぶ「自修自得」の精神を持つ人材育成を行い、社会に貢献することを理念とする。

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