2008年から2017年までの10年間は右肩上がりの時代であった。
30年の歴史の中で人材的にも充実していて、目指す価値観も明白であった。
企業が提供できる価値には大別して3つあると言われている。
それは「緊密な顧客関係」、「業務の卓越性」、「製品(商品)の優越性」
(トレーシー・ウィセーマ著「ナンバーワン企業の法則」)
の3つである。
それぞれの企業はその特性により優先すべき価値があり、
その位置づけが重要だとする。
受注型産業であれば、
「緊密な顧客関係(カスタマーインティマシー)」で圧倒的なナンバーワンを目指し、
「業務の卓越性」、「製品(商品)の優越性」で
パフォーマンスを向上させる努力をすることの大切さを説いている。
学習塾はここで言う受注型産業に属することは明白である。
生徒、保護者一人ひとりに全く違うニーズがあり、
それに応えるべく解決法を見つけ提示し実行する。
それが学習塾の仕事である。
「緊密な顧客関係」を築くには相互の信頼関係が必須である。
学習塾として選択していただいた時点で顧客の信頼が多少たりともあるわけであるから、
学習塾の責任は重い。
仕事と言えども人間のすることであり、時にはミスもあろうが、
そこに信頼があれば乗り越えられる。
私たちにとって顧客からミスをミスとして指摘頂ける関係が重要であり、
何も言わずに退会に至ることはとても残念なことである。
その校舎の顧客との信頼関係は退会率、講習取得率、イベント参加率などに端的に現れる。
近年、東大セミナーは「ダブルアップ・コーチング」に取り組んでいる。
その長い経験から保護者の皆さんの悩みに寄り添いお役に立つことを目指している。
生徒において家庭はとても重要な環境であり、
モチベーションに大きな影響を与えるところである。
それにあたって大切なのは生徒の人間としての存在価値を認めることである。
これは何かを成し遂げた、何かを得たことに対する賞賛ではなく(それも大事だが)、
その生徒がその生徒であること、そのままで認めることである。
これは私自身の経験からしても結構難しいことで、
これができている保護者はそれだけで素晴らしいと思う。
小学校の高学年から中学校2年生あたりまで、
世に言う反抗期にあたり一助になれば幸いである。
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