これからの入試はアウトプットの力が問われる。大学入試改革にあたって改善点のキーワードの一つである。もちろん充分なインプットがなければアウトプットも適わないわけだからインプットを軽視して良いと言うわけではない。しかし、アウトプットの重要性が叫ばれるということは、これまでの暗記中心の受身の勉強の弊害があるからである。
さまざまな社会、組織体の中にあってコミュニケーションの重要性が指摘されているがアウトプットがあってこそ、それが成り立つ。
読書においてもアウトプットが必要である。小説など、単に楽しむだけのものは必ずしもそうではないが、ビジネス書などは読んだ内容を咀嚼しアウトプットがなければ意味がないと思う。
東セミグループの社員は毎月2冊の仕事に関連する書籍の購読が奨励されている。 しかし読んだ本から学んだことを積極的に人に話したり、仕事に生かしたりしている社員がどれだけいるのだろうか。このシステムの狙いを是非とも理解してもらいたいものである。
確かに読書が趣味であり、面白く楽しければよいという人もいるに違いない。この場合、教養は身につくかもしれないが、コミュニケーションという点でいうと問題がある。「『アウトプット力』とは、それを表現する力であり、突き詰めると『コミュニケーション力』とほぼ同じもの。」という碩学の言葉がある。本から得た知識をまず誰かに語ろう。語ることでその知識が一層深いところで身につき行動につながる。入試改革の目的は正にそういうところにあるのである。
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