脳を鍛える - 金沢市・野々市市・白山市の塾なら東大セミナー
2022.05.31保護者通信

脳を鍛える


東大セミナー塾長 柳生好春

 

近ごろ人の名前が咄嗟に出てこないことがある。これも年齢のせいと自分に言い聞かせることもあるが、何とかならないものかと考える。脳細胞は年齢と共に衰え、死滅していくものと思っていたが記憶を司る「側坐核」や判断力に関係する「前頭葉」の細胞は使えば使うほど新しく創られるらしい。これは私などの年齢の人間にとって朗報である。それで買い物に行くときなどメモを書いて買い忘れが無いようにしていたが、内容を記憶しメモに頼らないことの方が良いようなのでそうするようにした。目的地に車で行く際にいつも同じ道を通らず、あえて別の道を選ぶものも同様のようだ。これについて私は目的地を往復する場合、大抵別の道を通るが、脳に良いからではなく同じ景色を観るより別の景色を楽しみたいだけの理由であった。

コロナ禍で料理をするようになった。以前、「男の料理、事始め」と題する雑誌を買って料理をかじったが長続きしなかった。年齢的に仕事も忙しく、外食の機会が多かったのも一因と思うが、元来飽きっぽいところがある性格にも起因している。しかし、コロナ禍にあって家で食事をとる機会が増えたことで自然と自分の好きな時に好きな料理を食べたい衝動にかられ再び始めた。あまり趣味らしい趣味も無かったので、料理を趣味とするのも悪くないと思った。やってみて分かったことだが、料理は味覚、嗅覚、触覚、視覚、聴覚などの五感をフルに使う素晴らしい作業であるということだ。献立を考え、買い出しから始まる。あらかじめイメージしそれに合わせ準備し、レシピも暗記するほどになれば脳にとって良いはずだ。男が比較的苦手とする同時並行で物事を進める訓練にもなる。まさに一石二鳥とはこのことだ。

他に脳に良いと自覚的に取り組んでいるのは「流行歌」の歌詞を覚えることである。元来、歌うことが好きで趣味のうちに入るのではないかと思っている。日常生活で知らずしらず歌を口ずさんでいることが多い。この年齢になると歌詞をすべて覚えるのは大変で何度も何度も繰り返すのである。年間30曲を目標に立てた。どうやって長期記憶にとどめるか工夫が必要で、折に触れて歌うしかない。入浴中、運転中は絶好の機会であるが途中で詰まると気になってしょうがない。しかし、この拘りが脳の刺激となればこれも良いと密かに思っている。

 

 

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【記事監修者】塾長 柳生 好春


1951年5月16日生まれ。石川県羽咋郡旧志雄町(現宝達志水町)出身。中央大学法学部法律学科卒業。 1986年、地元石川県で進学塾「東大セミナー」を設立。以来、38年間学習塾の運営に携わる。現在金沢市、野々市市、白山市に「東大セミナー」「東進衛星予備校」「進研ゼミ個別指導教室」を展開。 学習塾の運営を通じて自ら課題を発見し、自ら学ぶ「自修自得」の精神を持つ人材育成を行い、社会に貢献することを理念とする。

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