D・カーネギーの「人を動かす」とスティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」は自己啓発本として白眉であると思う。「人を動かす」は特に人間関係を如何に良好にするかということに力点が置かれているのに対して「7つの習慣」はタイトルにあるように充実した人生を送るうえで有益で効果的な習慣に着目している。ここでは「7つの習慣」について少し触れたいと思う。私の手元に、「13歳から分かる!7つの習慣 -自分を変えるレッスン-」という僅か135ページのカラフルでイラストを多用した本がある。なるほど中学生でも分かりやすく読みやすく編集されている。
「7つの習慣」を挙げると、第1の習慣は「主体的である」、第2の習慣は「終わりを思い描くことから始める」、第3の習慣は「最優先事項を優先する」、第4の習慣「Win-Winを考える」、第5の習慣は「まず理解に徹し、そして理解される」、第6の習慣は「シナジーを創り出す」、第7の習慣は「刃を研ぐ」である。
詳細は本を直接読んでいただくしかないが、要は「ものの考え方」(本書ではパラダイム・シフトという)を変えるだけで習慣が変わり生き方が変わるということである。その結果充実した人生を送ることができるわけである。特に「インサイド・アウト」の考え方は子供たちが成長していく過程で最重要なことであると考える。私たちは往々にして人のせいにしたり、環境のせいにしたりして自己を防衛することがあるが「人や環境は変えられない、しかし自分は変えられる。そうすることで結果として周りを変えることができ、人にも影響を与えることができる」のである。「7つの習慣」の根底に「インサイド・アウト」の考えがあり、これが基本である。「現在の自分は、これまでの自分の選択の結果」に過ぎず、誰のせいでもないということを子供たちに分かってもらうためにもこの本は優れて有益である。
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