人は本当に変わることができるのだろうか。塾という仕事を していると案外この命題にぶつかる。この場合、変わるとい うことは良くなる方向であることはもちろんである。一般に 人が変わるということは人格という点では非常に難しいこと であると思う。自分に照らしてみてもほとんど絶望的である。 人格どころか日常的習慣ですら変えることには厳しいものが ある。しかしより良い方向、姿に変わりたいという欲求だけ は少なくとも失いたくないと思っている。
変わる、ということについて、私たちの身体を構成する細胞 も半年もすれば全部入れ替わると訊いている。また私たちを 取り巻く全宇宙も絶えず生成発展して止まない。そう考える と生物としての人にとって変わることは、好むと好まざると に関わらず必然ではないかと思われる。自己の狭い考えや、 思いに拘り大きく成長することが妨げられてはいけない。成 長も変化だとすれば、明るく、素直で、勉強好きが条件だと する意見があるが、最もだと思う。
遺伝子の世界的権威によると、人は大いに変わることができ る存在であり、それは今まで眠っていた良い遺伝子が突如目 覚めることであるという。感謝の気持ち、ギブ・アンド・ギ ブの生き方、またウイン・ウイン(自分も勝ち、相手も勝つ) の考え方、環境の変化、感動などがその場合のキーワードと いうことである。私たちの人生にとって大いに傾聴すべき意 見だと思う。人として生まれてきて、単に生を全うするだけ でなく、自分に与えられた能力を最大限発揮し、後悔のない 人生を送りたいと思う。
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