私たちは、何かをなすとき目標を定める。目標を定めず事に取り掛かることは羅針盤なき航海と同じである。通常、目標は具体的な数字などで表すことができる。テストにおける目標点や志望校(偏差値)などである。企業で言えば売上や利益などが目標として掲げられる。プロセスにおける到達度や達成率などもよく目標設定として使用される。
目的は目標の向こうにある最終的に実現したい事象である。「明るく元気な地域社会を実現する」、「独立自尊の社会に貢献する人材を育成する」(東進衛星予備校)、「学びを通して本気・やる気を引き出し、自身の特性を活かして社会に貢献する人財を育む」、(東大セミナー)など抽象的に表現される。ときにビジョンとして掲げられることもある。
この目的は抽象的なだけにルーティンの仕事の中で意識されることが少なくなる。目的について注意すべきは「手段の目的化」である。学習塾でいえば教科を教えることが目的化し、それで事が足りるとすることである。教科の指導はあくまで生徒の有能感・達成感の涵養を通して自立した人財を育成するためにある。そういう意味で教科の指導は目的ではなく手段である。つまり「教科を教える」のではなく、「教科で教える」のである。
目的(ビジョン)を意識すると仕事の質が変わる。コミュニケーションの取り方が変わる。
コミュニケーションのキー・ワードは「存在承認」である。それは「その人がその人であることを認める」ことである。
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