みなさんこんにちは。
東大セミナーの大木です。
早いものでもう10月。
高3生は全国統一高校生テストが控えており、
いよいよ本番に向けてラストスパートの時期。
中3生も翌月に控える
地域統一テストに向けて正念場です。
急に肌寒くなってきましたので、
体調にも十分注意しながら、
勉強に励んで下さい。
今月は、受験生が必ず実施する
「過去問演習」についてお話致します。
過去問演習の意義について
みなさんはどうお考えでしょうか。
生徒たちは、「最後の仕上げ」
「自身の勉強の完成度を測定すること」が
過去問演習の意義であるとよく口にします。
しかし、果たして本当にそれだけでしょうか。
今月はこの過去問演習の意義について
新しい視点を持って頂きたいと思います。
登山を例に考えてみましょう。
山に登るとき、頂上までの距離を
知らずに登り始めることはありません。
もちろん正確に何メートルというところまで
把握する人は少ないでしょうが、
多くの人は頂上までのだいたいの距離を
目測してから登りますよね。
過去問演習もこれと同じです。
すなわち、過去問を実際に解いてみることで、
現在の自分の地点と頂上(目標得点)との
距離を知ることが出来るのです。
仮に直前期に過去問を解いてみて、
目標得点までの距離を
残り時間で埋めることが物理的に
不可能だったらもう打つ手はありません。
ですから、過去問演習には、
「直前期の仕上げ」以外に、
事前に目標得点までの距離を測定しておき、
残り期間の学習の段取りを
正確に整理しておくという意義もあるのです。
ここでも登山で考えてみましょう。
頂上までの距離が分かったとしても、
どのような登山ルートなのかは
実際に山を登ってみないとわかりません。
例えば、なだらかだが長い道のりを
歩かなければならない山(A)なのか、
急な勾配だが短い距離を歩くことで
頂上に辿り着ける山(B)なのか、
あるいは断崖絶壁を
登らなければならない山(C)なのか…。
そして、どんな山なのかによって、
登頂成功に向けた
トレーニング内容は変わってきます。
Aの場合であれば
持久力を鍛える必要がありますし、
Bの場合は瞬発力を鍛える必要があります。
またCの場合は、下半身だけでなく
上半身も鍛える必要があるし、
ロッククライミングの技術も
修得しておかなければなりません。
過去問演習も同じです。
過去問を実際に解いてみることで、
自分が修得しなければならない力がわかるのです。
これも直前に初めて過去問を解いてみて
その時点で「こういう力が必要だった!」
となっても手遅れというわけです。
ですから、過去問演習には
「自分が修得すべき力を選定する」
という意義もあるのです。
3によって、
自分が修得すべき力が明確になれば、
その後の期間の勉強の効率を
大幅に向上させることができます。
なんとなく全教科満遍なく勉強するのではなく、
目標得点に対して最も伸びしろのある
単元やジャンルに多くの時間を割き、
より効率的に目標達成を目指すのです。
特にこれは大学受験の際に重要になってきます。
大学受験では、大学によって
出題傾向が全く異なるため、
事前にこれを把握したうえで
勉強するのとしないのでは
勉強効率に雲泥の差が生じます。
そもそも6割取れれば合格する試験(二次試験)の
準備のために100%の準備をしてから
過去問演習を行うのはナンセンスです。
むしろ早めに実戦を経験し、
60%をどう積み上げるかを考える方がはるかに
合格可能性を高めることができるでしょう。
過去問演習には、
「その後の勉強効率を最大化する」
という意義もあるのです。
いかがでしたでしょうか。
過去問演習の意義について
新しい視点を持って頂けたなら幸いです。
受験生のみなさんは必ず、
非受験学年のみなさんも、
なるべく早い段階で実際に過去問を解いてみて、
上記2~4を明確にしてみて下さい。
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