こんにちは! 東進衛星予備校金沢南校の泉です。
前回は大学情報を得るツールとして、大学が学生向けに配布している『シラバス』をおススメしました。<<前回エントリーはこちら>>
その理由は、知的好奇心旺盛なタイプの受験生には大学で具体的に学べる内容がわかること、イメージが先行している受験生には冷静に判断してもらえる材料になることと説明しました。
このシリーズは“ちょっと大学の内情に突っ込んだ”大学情報の提供といううたい文句から始まりました。シラバス自体がすでに受験生が手にするにはかなり内情に突っ込んだ情報ですが、その活用の仕方でより深く大学を知れるツールとなることを、このシリーズでお伝えできればと思っています。
まずはシラバスの基本的な読み方から説明します。
前回のエントリーで実際にシラバスをチラっとでも見てくれた人、その人はすでに大学生と同じ目線に実はもう立っています。Webサイトのシラバスで大学生が自分で取る授業を決めていく大学が増えてきているからです。
ここからの説明はできれば晴れて大学合格後に読み返してみてください。
毎年、シラバスを読み間違えたばかりに留年決定、悲劇的なところでは卒業も逃すという学生もいるほどです。そこまで細かいチェックは今の段階では必要ありませんが、今のうちにざっくりとしたシラバスの読み方をマスターしてしまいましょう。
さて、大学のシラバスですが残念なことに各大学でレイアウトが異なります。特にWeb版シラバスが増えたことでかなり細かな情報まで掲載されるようになりました。
ですが、各大学で共通する項目はあるもの。その項目を3つのパートで読み分けてみましょう。
文字だらけのシラバス、各大学ごとでレイアウトが違うシラバスも内容を3つにパート分けすればこんなシンプルな図1枚になります。
3つのパートに分けた横線は実際のシラバスに必ずしもあるわけではありませんが、おおむねこの横線で区切られたスペース=情報量(文量)と捉えていただいてかまいません。
「1.授業名」,「2.担当教員名」,「3.開講年次・時期」等で1つめのパートです。この部分は授業のインデックス情報(索引情報。Web版シラバスは大体このパートの情報で分類されています)の欄です。
注意が必要なのは開講年次です。授業には学年が上がらないと受講できないものや、ある特定の条件を満たさないと受講できないものがあります(また半期の表現は春学期、秋学期と言われもします)。
「4.授業目的」「5.授業内容」が2つめのパートです。この部分は授業の中身そのものの説明になります。授業目的はこの授業を通して達成すべき目標が具体的に書いてある場合もあれば、概略的なことしか書かれていない場合もありますが、授業内容が昨今かなり詳細に書かれてきていますので、具体的な授業内容を知ることができます。
実際の授業回数は半期で約15回です。1回ごとにテーマが変わらない授業では数テーマしか書かれていない場合がありますが、内容が薄いというわけではありません(例えば高校数学Ⅰで「関数」にそれなりに授業時間を費やしたようなものです)。
この部分が、受験生にとっては一番の大学情報を知れるコンテンツとなります。
最後の3つめのパートは「6.評価方法、事前準備、参考テキスト」です。この欄はおそらく現役大学生が一番神経質になる欄でしょうね。いわゆる備考欄ですが、参考テキストを詳細に書いてくれているシラバスが見つかったとき、そしてそのシラバスの2つめのパートがかなり関心度が高いとき、ぜひともそのシラバスは保存なりプリントアウトなりして取っておいてください。その活用方法については次回お話ししたいと思います。
次回は12月11日(木)を予定しています。
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