みなさんこんにちは。
東大セミナーの大木です。
気が付けば師走-
2020年は様々な面で
社会が大きく変わった1年でした。
生徒の皆さんにとっても、
休校措置や部活動の自粛など、
生活が大きく変化し、
大変な1年だったと思います。
受験生のみなさんは
不安も大きかったことでしょう。
しかし、そのような中でも、
校舎現場などで、真剣に勉強する
皆さんの姿を見せて頂きました。
今の自分にできることを
着実にこなしてきたという事実は、
きっと入試本番で皆さんを支えてくれます。
本番まであと僅かですが、最後までやり抜き、
後悔の無い受験にしましょうね。
この時期は特に、
ご家庭での保護者様による
お子さまのサポートも重要。
そこで今回は、ご家庭でのコーチングについて
お話致します。
「子どものことが心配。」
「失敗したらどうしよう。」
そんな想いから、ついついお子さまに
否定的な言葉を発してしまったり、
干渉しすぎたりした経験は
誰にでもあるでしょう。
しかしこれでは
子どもやる気は上がりませんし、
ましてや自主性は育ちません。
いわゆる内発的動機
(自らの中にある「これをやろう」という動機)
がある状態が最も理想的で、
人の行動力を最大化できるのですが、
過干渉は本人の主体性を委縮させてしまいます。
受験合格という目の前の目標に対しても
そうですが、その後の人生を考えても、
子どもたちに主体性を持ってもらうことこそ、
我々の最大の望みであるはずです。
ですから、大人自身が、自らの行動を振り返り、
過干渉してしまう原因と向き合い、
自分の行動を変えていくことが大切です。
「結果を出せるか。」
「良い点を取れるか。」
といった不安から、子どもたちに
「勉強しなさい。」
「テストの見直しはしたのか。」など、
ついつい言ってしまいますよね。
しかし、この発言の原因は、
自分自身の不安であることを
認識しなければなりません。
自身の不安を抑えられずに発してしまう言葉は、
子どもたちに響きません。
なぜなら、そこでは子どもたちの感情や
想いが置き去りにされているからです。
一番不安なのも、一番何とかしたいと思っているのも
子どもたち自身です。
その子どもたちを置き去りにした言動に対して、
きっと彼らはこう答えるでしょう。
「言われなくてもわかっている。」
「うるさい。」-。
これに対してさらに叱ってしまっては、
もう…。
これはシグナルなのです。
自分自身の不安を抑えられずに、
子どもに過干渉しているということに対する
警告なのです。
ですからこのような場合は、
大人が一度立ち止まり、自らの言動と
その原因を省みる必要があるのです。
では具体的にどうすべきか。
「叱る」から「問いかける」に
シフトすれば良いのです。
「宿題やりなさい。」ではなく、
「今日は何を習ったの?」
「わからないところはなかった?」
と問いかける。
すると、わからないところがあれば
子どもたちは「宿題をしなければ」
と思うのです。
「テレビ見るのやめなさい。」ではなく、
「何か手伝えることはある?」と問いかける。
すると、子どもたちは
「テレビ見終わったら少し勉強するか。」
と思うのです。
大切なのは、彼ら自身に考えさせて
判断させて行動させることです。
もちろん時間はかかります。
でも考えてみて下さい。
大人だって自分の習慣を変えるのは
とても大変だと思いませんか?
保護者様自身の経験談を
お子さまに伝えるのもとても大切なことです。
例えば自身の学生時代の受験勉強の話や、
部活の話、友人関係の話などです。
辛かった、楽しかった、悲しかったという
リアルな感情を伴う話(ストーリー)は、
聞き手の心を最も動かします。
注意すべき点としては、自慢話はしないこと。
むしろ失敗談を伝える方が、
「失敗しても大丈夫」
「失敗があったから今がある」ということを、
子どもたちに伝えることができるでしょう。
親は、子どもにとって、
安心して頼れる存在でなければなりません。
安心して頼れる存在がいるからこそ、
子どもの自主性が育つのです。
子どもが失敗したとき、
想定していた結果を出せなかったとき、
そんな時こそ大人が「大人の対応」をして、
子どもが安心して次のトライに踏み出せるように
導いてあげなければなりません。
そこで叱ってしまうのは、
その失敗・結果が自分自身の高すぎる要求に
起因していることを認めたくないという
「大人げない対応」であることを
理解しておきましょう。
「受験」という目の前の目標に
視野を捉われることなく、
子どもたちに主体性ある人間に
成長してもらうことこそ
教育の最大の目的であることを胸に、
ご家庭でのコーチングを
見直してみてはいかがでしょうか。
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