ふとしたきっかけで星野リゾート代表の
星野佳路さんの本
(星野リゾートの教科書)を手にした。
そのきっかけというのは
母の卒寿の祝いに山代温泉の
「星野リゾート界加賀」に
予約したのがそもそもである。
この旅館は以前に「白銀屋」といって
江戸時代から380年続き、
北大路魯山人縁の宿としても
つとに有名であった。
バブル崩壊で経営不振にあえぎ、回りまわって
星野氏の経営に委ねられることになった。
今では立派に再建され
黒字になっているとのことである。
学習塾の1月はとても忙しい時期で
本来なら本など読む余裕がないはずであるが、
自分の性格として
そういうときほど無性に本を読みたくなる。
受験のみならず、この時期はその年の方針を決め、
新年度募集も同時にやらなければならない。
そんな時に心の栄養となる本が無性に恋しくなる。
この星野さんの本は彼が経営に当たって
特にアメリカなどの定評のあるビジネス本に
忠実に実行することで
成功を収めているという内容で
非常に興味深く読むことができた。
彼の挙げるビジネス本は
そのジャンルで昔から定評のある本が多い。
例えば「エクセレント・カンパニー」、
「イノベーターの条件」、
「ONE to ONEマーケティング」、
「社員の力で最高のチームをつくる
(1分間エンパワーメント)」、
「真実の瞬間」、
「いかにサービスを収益化するか」、
「売れるもマーケ、当たるもマーケ」、
「競争の戦略」、
「ブランド・エクイティ戦略」、
「ビジョナリーカンパニー」、
「ブランド・ポートフォリオ戦略」、
など30冊におよぶ。
特に「社員の力で最高のチームをつくる」は
「今の星野リゾートは、
この本がなければ存在しなかった。
私の経営者人生で
最も影響を受けたのが本書だ。」
とまで言っている。
今回のタイトルは「信じて実行する力」
であるが本から学んで、
その通りに実行する星野氏の姿勢に感動を覚えた。
いや、大いに反省させられた。
定評のある本には
「いいことが書いてある。
要はそれを素直に実行するか、どうかだ。」
と星野氏は喝破する。
果たして私たちはこのような姿勢で
読書をしているだろうか。
どちらかというと、どこか良いところを
つまみ食いしようといった
勝手気ままな心持ではなかろうか。
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