東大セミナーの歩み⑦ - 金沢市・野々市市・白山市の塾なら東大セミナー
2019.02.28保護者通信

東大セミナーの歩み⑦


 

東大セミナーの経営について2008年のリーマンショック前の3年間は停滞期であった。

塾と言えども企業であるから売り上げを伸ばし利益を出すことが

サービスの向上に不可欠である。

この3年間は東大セミナー30年の歴史の中で最も厳しく過酷な時期であった。

東進衛星予備校の先行によるアドバンテージも底をつき、

個別指導の普及による独自性の希薄化が進行していたと結論づられる。

 

しかし、皮肉なもので2008年のいわゆるリーマンショック後10年に渡って

右肩上がりに生徒数を伸ばし、売り上げを伸ばしたのである。

直前の3年に及ぶ停滞を経験し、このままではいけないと一念発起して改めて

経営学、会計学を学ぶと共に社員教育に予算を割いた。

アメリカのシアトルにある魚屋に範をとった、

その名も「フィッシュ」という研修プログラムを採用して

社員間のコミニュケーションを密にし、問題意識を共有した。

社員を少人数に分けグループワークでディスカッション中心の研修を行うものである。

主なテーマは「仕事を楽しむ」「相手に関心を持つ」「相手を喜ばす」「態度を決める」の4つである。

これらの一見単純なテーマについて隔意のない意見を述べ会うのである。

研修には大別してマインド系とスキル系のものがあるがマインド系のものが先だと考えた。

仕事に対する心構え、思想、チームワークを重んずる

この研修プログラムの採用は一応成功したと考えている。

現にこの研修と期を一にして生徒数、売り上げが伸びて行った。

 

前述の4つのテーマについて、時間が経てば経つほど、

また経験が深まれば深まるほどその深遠さに気づく。

「仕事を楽しむ」と「態度を決める」は自身の主観的な要因が大きく

そこに気づくには精神の成熟を要する。

何故なら、仕事が楽しめない理由を外部要因に安易に求めたり、

自身の態度は良くも悪くも周りのせいだとする傾向が誰しもあるからだ。

もう一つ、この10年の好調の原因で忘れてはならないものに優秀な人材の存在を挙げたい。

リーマンショックによる不景気は思わぬ幸運を我が社にもたらした。

卓越した能力を持った人材が相次いで入社してくれたことである。

これを抜きにこの10年を語れない。

いくら研修に力を入れても、糠に釘では埒が明かないからだ。

研修をしてもそれを吸収して力を発揮できる人材が必要である。

著名なビジネス書「ビジョナリーカンパニー②飛躍の法則」で

「バスに乗せる人材を選ぶべきだ」と言われているが、中小企業では難しい課題である。

しかし、人材の育成は企業の生死に関わる問題で、

人を育てられる企業がこれからの時代を生き残ることができると確信している。

 

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【記事監修者】塾長 柳生 好春


1951年5月16日生まれ。石川県羽咋郡旧志雄町(現宝達志水町)出身。中央大学法学部法律学科卒業。 1986年、地元石川県で進学塾「東大セミナー」を設立。以来、38年間学習塾の運営に携わる。現在金沢市、野々市市、白山市に「東大セミナー」「東進衛星予備校」「進研ゼミ個別指導教室」を展開。 学習塾の運営を通じて自ら課題を発見し、自ら学ぶ「自修自得」の精神を持つ人材育成を行い、社会に貢献することを理念とする。

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