こんにちは!東進衛星予備校金沢南校の大浦です。
先週のブログでは、泉先生が大学の「シラバス」にスポットを当て、選び方を紹介しました。
今週は、私からは私立大学の名門、慶應義塾大学についてご紹介します。
慶應義塾大学は、各学部によって入試の日程が分かれていますが、
1つの学部に対してチャレンジできるのは1度のみ。
同大学はセンター試験を利用した入試も、平成24年度入試から廃止されました。
先日のブログでお伝えした立命館大学であれば、同じ学部学科に複数回チャレンジできるのに対し、1度しか特定の学部学科に対して受験の機会がないということになります。
入試方式の特徴なのですが、理系はオーソドックスな英・数・理(1科目)であるのに対し、文系学部は少し変わっています。
■文学部
英・歴史(日本史か世界史)・小論文
私立文系型の受験では、基本的に英・社(または数学)・国語が
一般的ですが、慶應は小論文が課せられます。しかも内容的にも大学生並みの力が必要です。
■法学部
英・歴史(日本史か世界史)・論述力
文学部の「小論文」とは少し異なり、「論述力」となっています。
これは、資料の理解・文章の構成・表現力など、資料を元に考える力が問われています。
■経済学部
A方式:英・数・小論文
B方式:英・歴史(日本史か世界史)・小論文
経済学部ということもあり、数学が入試科目として利用できます。
小論文も、文学部と内容が異なり、経済に関する資料や文章から考えていく問題が中心です。
■商学部
A方式:英・社(日本史・世界史・地理から選択)・数学
B方式:英・社(日本史・世界史・地理から選択)・論文テスト
A方式は文系学部では唯一論文がない方式です。
その代わり、東京大学や一橋大学などから受験しやすい方式となっています。
また、商学部の特徴は「地理」が入試科目として利用できるということです。
以上が慶應文系の入試方式ですが、比較してみると全学部で異なる入試科目・形式をとっていますね。これほどまでに学部によって方式が異なる私立大学は全国でも稀です。
ここらか読み取れることは、
①併願が容易ではない
②学部という専門分野に対しての第一志望志向が強い
ということです。
①に関しては、お分かりのように論文を利用する形式であったとしても、
「小論文」「論述力」「論述テスト」など名称が異なることから、
それぞれに問われる能力が異なるということです。また、文学部と経済学部では「小論文」と
名称が同じですが、扱われる題材はそれぞれの学部に応じた内容になります。
②①の考え型から、「大学~その先を考えての学部選びを」という考え型が見て取れます。
国公立・私立問わず大学の試験問題は、大学側が求める人財を選ぶためのものです。確かに慶應のブランド力は強力ですが、自分自身の興味のある分野や将来の希望をないがしろにして大学を選ぶのではなく、「自分の方向性を見定めた上での大学選びを」というメッセージでると考えられます。あくまで一つの考え方ではありますが、慶應義塾大学の○○学部で○○を学びたい!そうした意欲ある学生を求めているのではないでしょうか。
おわかりのように、慶應を志すにあたってはできるだけ早い段階から心を決めなければいけません。国公立大と比較すると科目数は少ないですが、それだけの深い知識が要求されます。高校1年生のうちに志望校は明確にしておきたいですね。
東進衛星予備校金沢南校 大浦
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