皆さんこんにちは。東大セミナーの平子です。
今月のおススメ本は「救う力 人のために、自分のために、いまあなたができること」です。
著者:吉岡 秀人
出版社: 廣済堂出版
価格(税込):1540円
目次
1.ほんの少しでも「何かにがんばりたい」と思っている人におススメの一冊
2.仕事ができる人は打ち込める趣味を持っている
3.自分自身を救うために生きている
著者は、国際医療ボランティア団体を設立し、ミャンマーで医療活動をされている吉岡秀人さんという方です。
青年期に、アジアやアフリカの悲惨な様子をテレビや新聞で目にし「この苦しんでいる人を助けることができれば」と思ったのをきっかけに、2年の浪人生活を経るなどしながら医師になり、30歳からミャンマーで医療の第一線に立ち続けていらっしゃいます。電気の供給もままならないミャンマーで医療活動を行うことは、決して楽な道のりというわけではなかったようですが、そのたびに、「それでお前どうする?」という言葉を自分に問い続けながら、今では通算5000名のボランティアが参加するほど多くの賛同を得て、医療の届かないところに医療を届けていらっしゃいます。
そんな著者が、「自信を失っているあなたへ」「孤独を感じているあなたへ」「本気になり切れないあなたへ」「挫折感で立ち直れないあなたへ」「輝く未来を持つあなたへ」と章ごとに様々な状況の人へ力強いメッセージを投げかけています。
テーマごとに読めるので、自分の読みたいところから手軽に読んでいただけますが、どこをとっても、著者の言葉に「がんばってみようかな」と勇気が出てくる1冊になるかと思います。
本書には、著者が考える「言葉の定義」が多く紹介されています。
一見ネガティブにとらえていた言葉も、著者のとらえる言葉の意味を知ることで、見方が変わり、勇気が湧いてくるような気がします。
今回は、その中の一つをご紹介したいと思います。
失敗や挫折のない人生は、豊かではない。
人は「人生を豊かにしたい」「幸せに生きたい」と願うが、
起伏のない安定した人生に、豊かさは宿らない。
真の豊かさとは、良い経験と悪い経験の落差のことだ。
落差を何度も味わってこそ、人生は豊かさを増していく。
行動することに臆病であってはならない。失敗を恐れてはいけない。
行動しなければプラスもマイナスもない。
一生ゼロのままだ。
P143「挫折の真価」より
いかがでしょうか。
自分に対しても、子育てにおいても、大切にしたい価値観です。
著者の経歴を見ていると、「なんと利他の心をもっている方なんだろう」と思ってしまいますが、著者はこう言っています。
「自分がやりたいからやっている」と。
「自分の人生を大切にしてこそ、他人の人生を大切にできる。
自分を幸せにしてこそ、他人を幸せにできる。」
そして、自分の幸せを考えたときに、社会的欲求を満たすべく利他的本能が働く、というのです。
東大セミナーでは「志教育」というものを大切にしています。
「志=ライフミッション(一生をかけて達成していく使命)」と捉え、人とのつながりを考えていく機会を作っていますが、著者のように、自分と他人の幸せが心から一致すれば、これほど強いエネルギーになることはないのだと思います。
まずは、「自分の幸せとは何か、どうありたいのか」ここから考えることがスタートかもしれません。
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