古希を迎えて料理をするようになった。自ら進んでするようになったので一切の他者からの強制もそのような環境におかれているわけでもない。だから楽しいのだ。考えてみると好きな時に好きなものを好きな味付けで食べられるわけだからこんなに贅沢なことはない。まだまだ初心者で一般に馴染みのある麻婆豆腐、ソース焼きそば、ナポリタン、カレー、天津飯、チャーハンなどの所謂B級でこれがまた好物なのである。料理は奥が深い。材料・調味料の選択、それを入れるタイミング、火加減など想像力が掻き立てられる。これらの限られたメニューであるが一回として同じような作り方をしたことがない。今回は隠し味にこれを使ってみよう、入れるタイミングを変えてみよう、メーラード反応を利用したらもっと美味くなるか、などと考えながら作るのである。そのあと直ぐ食することで結果が得られるのもまた良い。食事という生きる上で根源的な事がらにおいて、これだけ楽しめることに新鮮な驚きがある。
まだまだフライパン、包丁の扱い方もぎこちなく、道中妻のサポートを必要としているが早く独り立ちしたいと思っている。
東大セミナーの春期講習のキャッチコピ―は「もっと早く教えて欲しかった勉強法」である。
当塾ではここ数年「勉強法」に拘ってきた。勉強は何も受験のためだけではなく、人間が生きていく上で必須なことがらである。この点で食事をすることと何ら変わらない。効果的な「勉強法」は教えることはできるがそれを自分のものにするには個人の試行錯誤、努力が必要であることはもちろんである。私の料理で言えば1品目について多くのプロ・アマのレシピ(YouTube)を参考にし、その中から自分なりに選択してやってみている。一定の勉強時間帯の中で、科目の組み合わせ、暗記と思考の時間配分、予習と復習の割合、途中で中断するタイミング(ツァイガルニク効果)、暗記法、ノートの取り方、など枚挙にいとまがない。しかしこれらに関しても自分で工夫して自分のものにできたら最高の料理に劣らないほど素晴らしいことではないか。
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