皆さんこんにちは。東大セミナーの篠原です。
今月のおススメ本は「解きたくなる数学」です。
著者:佐藤 雅彦, 大島 遼, 廣瀬 隼也
出版社: 岩波書店
価格(税込):1980円
目次
1.「数学って何のために勉強するのかわからない…」そう思う人におすすめしたい一冊
皆さんは「数学」というものに対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
「日常生活で役に立つの?勉強する意味ある?」
数学を勉強していて、そのように思ったことのある方は少なくないでしょう。
そう思うのも無理はありません。
数学教育には、学ぶ人が“わけがわからない気持ちになる“、“義務的な気持ちになる”という難題が横たわっているのです。
本書は多くの人に、「この数学の問題、面白い!もっと解きたい!」と、数学の真の面白さを感じてもらうことを目指して生まれました。
だからこそ、「数学なんて大嫌い」という方に、一度本書を手に取っていただきたいのです。「うおー!なんだこの問題は!?とても面白い!」と今までの数学のイメージが覆ること間違いないでしょう。
とはいえ、「そんなこと言ってるけど、ホント?」そう疑問に思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
何故、この本に収録されている数学の問題は「解きたくなる」のでしょうか?それは問題を「自分事」として捉えることができるからです。
本書に収録されている問題は、チーズやタイル、はかりやコップなど、私たちが普段日常の中でよく目にするものが使われています。更に、本書には問題や解答・解説に写真や図が大きく配置されています。数学の問題にありがちな直線や図形だけの「抽象的で無機質なわかりにくさ」がありません。
数学の問題を、読者にとって身近なものとして感じられるからこそ知的好奇心が喚起され、「これってどういうこと?解きたい!」と思わせられるのでしょう。
私自身も本書の問題に取り組みました。一般的な数学の問題集は、文章主体で問題が書かれるので、公式や数式を使って解いていくことになりますが、本書は写真が大きく配置されていることもあり、イマジネーションを駆使し、頭の中でサイコロをぐるぐる回転させたり、チーズを切ったときの面積を具体的に想像したりすることができました。このように、想像力をかき立てられながら考えられることが本書の魅力の一つなのだと思います。
タイトルのとおり、この本には「解きたくなる数学」の問題が収録されており、この本を手に取った方はきっと本書に掲載されている問題を解くことに夢中になることでしょう。本書の醍醐味は、問題を解くことにあると思います。しかし、「ただ解いてみて、答え合わせをして終わり」だけで、その裏側にある数学の考え方について理解を深めないと、大変もったいないと思います。解説もじっくりと読まれることをおすすめします。
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