皆さんこんにちは。
石川県金沢市・野々市市・白山市の学習塾 東大セミナーの米田です。
今回は、受験生の親がやってはいけないことについてお話します。
人生に何度か経験する受験も経験済の人と未経験の人では印象が異なります。
受験生にとっては合格こそが全てで、その為に受験勉強をしています。
受験を経験した人ならば「受験は合格が全てではない」と共感できる人もいるでしょうが、受験生の親としては我が子の合格だけを願う人もいるはずです。
そうなって当たり前かもしれません。
しかし、その子供が「合格して欲しい」理由をよく考えて頂きたいのです。
単純に「子供が一生懸命に努力しているからでしょ」と終わらずに、出てきた答えを「何故?」、「何故?」と深堀して欲しいのです。
5回ほど「何故?」を繰り返ししていくとほぼ全員が「将来、子供が幸せになって欲しいから」となるはずです。
将来の幸福の為の第1ステージが直近の受験であるにしても、あくまでも長い人生の第1ステージに過ぎません。
受験真っただ中のお子さんは、「受験=合格」のみで視野が狭まっているでしょうが、人生の大先輩である親は視点を「我が子の将来の幸福」に定めて、目先に固執しないことが求められます。
だとすると、「受験という経験、受験勉強が将来にどういう風につながるか」を咀嚼した上で、お子さんへ接しなければなりません。
抽象的なので「じゃあ、どうしたらいいの?」となるかもしれません。
一つ言えることは、お子さんと将来について「どうなりたいのか?」、「どうしていきたいのか?」と折に触れて話す機会を持ってはいかがでしょうか?
少しでもお子さんの視点を伸ばしてあげるのです。
そして、結果が大事とは言え、受験生に学んで欲しい「諦めずに努力する」経験を積んでもらいましょう。
受験生は各種テストが目白押しです。
学校の定期テストに加えて、総合模試や塾で受ける合格判定模試や地域統一テストなどなど。
色んなテストが場合によっては同じような時期に実施されます。
その都度、一喜一憂する受験生がいますが、同じ様に一喜一憂する親もいます。
「一緒に喜び、一緒に悲しむ」ことがいい場合もありますが、受験期間はNGです。
なぜなら、テスト結果や成績帳票は医師の診察を受けた診断書と同じだからです。
入試の結果ではありません。
大事なのは、テスト後の行動です。
その為には、テスト結果を受け止めて失点内容を分析して同じミスをしないことです。
お子さんは目先のことで頭がいっぱいなので、テスト結果を冷静に受け止めることができません。
親まで一緒になって、喜んだり、嘆いたりしても前に進みません。
そこで、結果が良ければ気を抜かず、更にレベルアップする為に、結果が悪ければ「本番でなくて良かったね」とサラッと声かけした上で、次に挽回する気になるように励ましてあげて下さい。
子供が抱えている不安を親も共有して寄り添ってあげることは大切ですが、子供と一緒に不安がるだけでなく、人生の先輩として、寄り添いつつも励ましてあげて下さい。
次は子供のやる気をスポイルする言動をお伝えします。
では、やってしまいそうなNG言動について2点お話していきます。
世の中、結果が大事とは言え、受験生に限らず、この世代の子に学んで欲しいことは、結果に至るまでの行動、過程の大切さです。
過程に問題があるから結果に繋がらないのですが、まずは、お子さんの努力を認めてあげましょう。
これを怠って、結果だけで評価した言動をとれば、お子さんが反省して次に繋げようと思っても「ちゃんとやってるよ!」と反感を買い、学習意欲を削ぐだけです。
目標には届かなくても前回のテストよりも少しでも点数が上がった科目や単元があるはずです。
「光」にフォーカスして「何故、上がったの?」とできたこと、レベルアップしたことに着目して、苦手科目や苦手単元の克服に応用できるようにお子さんの気持ちをのせてあげましょう。「ことば」には力があります。「ことば」使い方次第で薬にも刃物にもなります。「良かれ」と思って発した言葉が刃物にならないようにお互いに気をつけたいですね。
個人の経験で導き出された教訓は貴いことです。
しかし、その貴重な教訓は、お父さま、お母さまには適していてもお子さんに適した普遍的な教訓ではないかもしれません。
受験は様変わりしています。
文部科学省の指導要領も激変しています。
残念ですが、時代が違うのです。
お子さんに頭ごなしに自分の経験からの学習法を伝えても、アドバイスしても、親子が反目するだけです。
昔の受験生も大変でしたが、今はもっと大変です。
それを前提にしての声かけ、「昔もだけど、今はもっと大変だね」とお子さんを労わった声かけがお勧めです。
以上、いろいろとお話ししましたが、これをすればお子さんの「やる気が上がる」という方法はありません。
けれど、こんなことをすればお子さんの「やる気を下げる」というものは間違いなくあります。
やる気を上げる前に「上がりつつある」やる気を下げないことを心がけましょう。
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