勉強において「叱る」ことの功罪 - 金沢市・野々市市・白山市の塾なら東大セミナー
2021.12.02保護者通信

勉強において「叱る」ことの功罪


皆さんこんにちは。

東大セミナーの町田です。

 

今回は、「子供を叱ること」についてお伝えします。

この「叱る」という事は、なかなか一言で片づけられません。

「叱る」をGoogleで調べてみると、

「相手の非を指摘、説明し、きびしく注意を与える」とあります。

ただ、一般的には「怒る」も含まれ、「腹をたてて相手に注意すること」をイメージする人も多いのではないでしょうか。

 

仕事柄、多くの保護者と接する機会を持ちますが、この「叱る」ことについて悩んでいる方が多く見受けられます。

また、生徒との話で「家でものすごく怒られる」という話題に触れることもあります。

きっと家庭では「叱っている」つもりでも、感情が先走って子供には「怒られる」と感じられているのだと思います。

 

大切な我が子だからこそ、「こうなってほしい、こうしてほしい」と将来を案じて「叱る」のですが、叱っているうちに感情的になり、ただ大声で感情をぶつけて怒っている、そんな経験で悩まれている人も少なくないのではないでしょうか。(我が家も漏れなくその通りです。)

 

色々なサイトで「叱り方」を調べる事ができますが、勉強において私たちが何を意識して取り組んでいるかをご紹介します。

 

 


目次

1.子供は思うより叱られている

2.「褒める・認める・励ます」

3.叱らないための子供との接し方

4.まとめ


 

 

 

1.子供は思うより叱られている


そもそも「叱る」という事は前述したとおり、「相手の非を指摘、説明し、きびしく注意を与える」という事です。

塾内でも「叱る」事はありますが、声を大きくするときは本当にいけない事として注意を促すときと私は決めています。

 

例えば車道に飛び出そうとする子供がいたとしたら、注意をひくために大きな声になりますよね。

いけない事で緊急性があるときには声を大きく「叱る」ことはあります。

ただ学習に関してはそのような事はほぼありません。

 

ご家庭では「できていない」事を「叱る」事が多いと考えています。

夜早く寝ない、朝起きない、朝食を食べるのが遅い、学校の準備が遅い、提出物を出さない、宿題をしていない、テストの点数が悪い、約束を守らない、勉強をせずに携帯ばかり見ている・・・。

どこの家庭とは言いませんが(言えませんが)、1つ指摘すると矢継ぎ早にできていないことを指摘し、だんだんと感情的にエスカレートしてくることを実際に見ています。

ある小学生のご家庭で調べると4時間に52回つまり1時間に13回、5分に1回のペースで叱っていたそうです。

どう思いますでしょうか。

 

叱られているのが自分であればやる気を削がれ、嫌な気分だけが残るのではないでしょうか。

それが好きでない勉強に関しては特に逆効果だと考えます。

 

 

 

2.「褒める・認める・励ます」


私たちは学習において生徒と接する時、「褒める・認める・励ます」を意識しています。

できたらすかさず褒め、結果が出なくとも努力を認め、そして励ます。

「承認」という言葉で置き換えると、「結果」に対して承認は行いやすく簡単ですが、結果が出ずとも努力などの「行動」に対して承認し、何もなくとも笑顔で元気に来校しただけでも承認します。

つまるところその子自身の「存在」を承認する事を行っています。

誰だって認められると嬉しいですよね。

 

子供を心配するあまり「叱る」が多くなりますが、ふと落ち着いて考えてみてください。

生まれた時には元気でいるだけで嬉しかったですよね。

成長するにつれて状況は違いますが、まずは今日も元気に過ごしたわが子を認めることから始めてみませんか。

そう考えるだけで、顔を見たら叱る(怒る)という事から少しだけ開放されるのではないでしょうか。

 

「・・・とは言ってもね・・・」という事であれば、褒める時間を決めることと、何を褒めるか、なぜ叱るのかを具体的に決めてみてください。

 

 

 

3.叱らないための子供との接し方


これから少しでも叱る事を減らし、特に子供が学習に前向きになるために普段から気にしてほしい事が3点あります。

これも私たちが意識して行っている事です。

 

1つは良く子供を見てあげてください。

観察ですね。

仮にテストで間違えたとしても、途中まではできていて、一生懸命頑張った跡があるかもしれません。

普段の勉強でもどうしてできないのかを良く観察してみてください。

 

2つ目は子供の言葉に耳を傾ける事です。

一方的に伝えるのではなく対話を意識して、子供がどんなことを考えているのか、何が気になっているのかを聞いてあげてください。

対話を心掛けるだけで相手の言葉を引き出すことができ、自分が話していて一人でヒートアップすることも避けられます。

 

3つ目は笑顔です。

大人の世界でも笑顔が周りを明るい気持ちにさせます。

逆にピリピリしている人には近付きたくありません。

さらに笑顔で自分自身が明るい気持ち、楽しい気持ちになります。

特に一緒に勉強をするときには笑顔で接してみてください。

 

先日もこのような方法で、漢字が大嫌いな小学生に接し、楽しく漢字テストをすることができました。

テストができなくても「10秒で調べてみよう」と間違えた漢字を調べてもらい、常に笑顔で楽しい時間を持てました。

先日覚えた漢字を忘れてしまっても笑顔。

そんなもんだよと励まし、授業の最後で覚えているかどうかを少し意地悪っぽい笑顔で出題しました。

できないことを責めるのではなく、できたことを一緒に喜んでみてください。

 

 

 

4.まとめ


いかがだったでしょうか。

少しは勉強で叱らずに済みそうと思い、実践してみてもらえたら何よりです。

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【記事監修者】塾長 柳生 好春


1951年5月16日生まれ。石川県羽咋郡旧志雄町(現宝達志水町)出身。中央大学法学部法律学科卒業。 1986年、地元石川県で進学塾「東大セミナー」を設立。以来、38年間学習塾の運営に携わる。現在金沢市、野々市市、白山市に「東大セミナー」「東進衛星予備校」「進研ゼミ個別指導教室」を展開。 学習塾の運営を通じて自ら課題を発見し、自ら学ぶ「自修自得」の精神を持つ人材育成を行い、社会に貢献することを理念とする。

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