皆さんこんにちは。
東大セミナーの川本です。
今回は、「中学受験」についてお伝えします。
目次
受験者・受験率共に増加傾向
小学校6年生の生徒数は徐々に減少していますが、全国的にも、中学受験では受験者数・受験率共に増加傾向にあります。これは石川県でも同様です。全国模試の申込者数や各中学校の説明会申込数など、どこも例年以上の人気となっています。
「中高一貫校」「〇〇大学附属中学校」が人気
これらは、先行き不安の中「中高一貫校で学んだ方が、学習効果が高い」という認知が進んだということが考えられます。また首都圏では、学校としても「高校からの3年間ではなく、中高一貫で6年間指導する方が、大学実績で結果が出せる」との判断から、高校入試を廃止し、中学入試に絞る学校も出てきています。「先取り教育」の利点や、大学との連携による探求型授業・アクティブラーニングが、大学の推薦入試に適していることも要因の1つです。
私立中学校の強み
コロナ休校の中で、各私立中学校の対応が素早く、ICT教育へ導入も公立中学校に比べ安定している学校が多かったことから、私立中学校の対応の良さが改めて認識されたという面があります。
川を越えない
中学受験に限らず、高校受験においても言えることですが、志望校の判断基準として「川を渡らない」という傾向が強くなっています。これは石川県内でも言えることで、「北地区の方が犀川以南の学校を受験しない」など、「自宅からの距離」が大きな基準になっています。
中学校により問題の形式・難易度は異なりますが、どの学校にせよ小学校6年生までの履修範囲定着(学校内容)が最優先です。そのうえで、教科書改訂に伴い、一問一答形式の知識を問う問題ではなく、記述形式の問題や思考・作業を必要とする問題が増加しているため、それに対応する力が必要となります。
① 正しく読み取る力
問題文やグラフ・表から、必要となる条件や求められていることを読み取る力。国語や理科の実験考察など、自分の知識だけで解くのではなく、問題文にある情報から「見つける(正しく読み取る)」力が求められています。
② 考察する力
初見の問題であっても、与えられた条件や情報を整理し、解を導く力。普段から「見たこ
とがあるから解ける」ではなく、普段からどのように情報を整理するか、どのような順で
考えるかといった訓練が必要です。
③ 素早く処理する力
情報の整理や優先順位付け、また計算といった作業を短時間で処理する力。普段から、問
題演習の際に時間計測を行い、自分がどの程度時間を必要としているのか把握し、対策
を行う必要があります。
④ 正しく記述する力
口語表記ではなく文語表記になっているか、といった正しい日本語を使用しているかに
加え、求められていることに応じる記述力が必要です。
石川県内ではこれまで12月-1月にかけて
[国立]金沢大学附属中学校
[公立]石川県立錦丘中学校
[私立]星稜中学校、北陸学院中学校
の中学受験が行われていました。
来年より、ここに「[私立]金沢学院大学附属中学校」が新しく加わります。中学校毎に特色を出しており、入試問題の難易度も形式も異なります。それも数年単位で変化しているため、現状の知識で判断するのではなく、中学校毎の説明会や塾が行う説明会(東大セミナーでは「6/6全国統一小学生テスト父母会」で実施)等を利用して、情報を更新する必要があります。
石川県内の受験であれば、逆算して考えると(各学年3月始めとします)
[小学6年生 8月-12月]
過去問対策、類題演習、面接作文対策
[小学6年生 3月-7月]
小学6年生までの履修範囲修得
[小学5年生 8月-2月]
小学5年生までの履修範囲修得、計算力養成、語彙力養成
となります。もちろん、志望校やそれまでの学習により差はありますが、小学5年生の夏休みが、重要な期日であることは確かです。
しかし、もう1つ考えなければならないことが、上記「2. 入試問題傾向と求められる力」で記載した、求められる力の育成です。これらは、どの科目というわけではなく、全科目・合科目で考えなければなりません。普段の学習から中学・高校でも通じる学習方法を実践できているか。また躓いた際、「どこに原因があるのか」「どのように解決するのか」考える機会を設けることが重要です。そしてこれは、早ければ早いほど良いです。5W1Hを利用した声掛け等、ご自宅で行える部分は行ったうえではありますが、私たち大人と求められるものが変化している以上、小学校低学年のうちから上記育成を意識した塾であれば、早すぎるということはないでしょう。
ただ、県外受験(県外の難関私立校)となれば、話は別です。小学校6年生では、過去問を用いて「どういった能力をどのような形式で問うのか」、生徒自身が述べられるところまで高めなくてはいけません。その1年分の前倒しが必要です。東大セミナーでは予習型の四谷大塚を行っておりますが、こういった教材・システムを用いて少なくとも小学4年生(志望校によっては小学3年生)から対策を始める必要があります。
ここまでの話は、あくまで中学受験に対しての話です。私自身小学生から高校生まで指導した経験として、大学受験(や社会人)において「勉強できる」人とは、総じて、家庭・学校・塾関係無く、「小学生(もしくはそれよりも前)から勉強する習慣や自分にあった学習法を把握している人」、言い換えるならば、そのための「機会・準備を早い段階から多く設けた人」、と言えます。
東進衛星予備校などの映像授業は、全国共通のコンテンツです。こういったものを、同じ期間、同じ方法で行ったとしても、その効果には必ず差が出ます。「1」を聴いて「1」学ぶ人もいれば、「1」を聴いて「10」学ぶ生徒もいるためです。では、その差はどこから生まれるものなのか。それが上記、「小学生(もしくはそれよりも前)から勉強する習慣や自分にあった学習法を把握している」か否かの差、ではないでしょうか。
「音読」であったり「暗記法」であったり、脳科学や心理学に基づき一般化されている学習方法も存在します。また「東大生の学習法」やお父さん・お母さん・先生の成功事例等、成績を向上させる一例であることは間違いありません。しかし、その学習法が必ずしも全生徒に適応できるというものでもありません。もちろん適応できる場合もあります。だから試行錯誤して、自分に合う学習法を見つける必要があるのです。
そのためには、
テストや模試の機会を設け、振り返りを行う
↓
自分の学習法に改善の必要があることを認識する
↓
課題意識を持って、色々な学習法を試す
↓
自分の合う学習法を軸にして、勉強を継続する(随時調整する)
という流れ(もしくはサイクル)が必要であり、早いに越したことはないのではないでしょうか。
お子さまの中学受験を考えている保護者の方には、「どうやって対策していけば良いのか不安」「いつから塾を始めれば良いのだろう」「うちの子にあっている塾が見つかるか不安」など、悩みを抱えている方も多いと思います。東大セミナーでは、入塾を考えている方だけではなく、塾選びに迷っている方や、学習や進路・受験対策に関するお悩みのご相談も無料で受け付けております。お気軽に「お問い合わせフォーム」より、無料学習相談をお申込みください。
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